国際大会へのボイコット ~『WCG Nordic』参加チーム発表、fnatic は参加をボイコット より


Negitaku.orgさんに興味深い記事が掲載されていました。

■『WCG Nordic』参加チーム発表、fnatic は参加をボイコット
http://www.negitaku.org/news/13084/

国際的に有名なチーム、finaticがWCG北欧予選への参加を下記の理由でボイコットしたということです。

  • fnatic の主張
  • 北欧は Counter-Strike1.6 の巨大な市場にもかかわらず出場枠が 1 つしかない。各国から代表を出せるようにするべき。
  • fnatic は スウェーデン予選をすでに突破しているのに、さらなる予選の参加を課せられている。GameGune、ESL Global Challenge Shanghai、その他の大会にも参加が決まっており非常に多忙なスケジュールとなっているためさらに予選に参加するのは厳しい。
  • WCG が提供するシャツの着用が義務づけられている。チームウェアの着用が認められないため、スポンサーのプロモーションが出来ない他、提供されたシャツの内容がスポンサー企業のプロモーションとバッティングする可能性がある。
  • WCG Grand Final への出場権を得た後にライセンス料を支払う必要がある
  • 賞金を組織ではなく、直接プレーヤーに支払うと主張されている。組織は賞金を管理しており、賞金を選手に直接に渡すことは、組織と選手の契約を波状させることにつながる。これは e-Sports にとって良くないことである
  • チームマネージャーが試合中に選手の後ろに立つことを禁止するという尊敬と理解の不足
    (上記:Negitaku.orgより引用)
予選枠や、ライセンス料金については、運営予算の問題なので、なんともいえませんが(当然ですが、選手5人の渡航費、ライセンス費を支払うとなると、ゆうに100万円を越える金額になります)、ライセンス料金を代表選手やチームが支払うスタイルならば、日本でも予選の開催はそれほど難しくないので、検討に値するところではあります(かねてから言われている日本のゲーマーの「お客様体質」とはフィットしないところだとは思いますが)。

スケジュールに関しては、これはチームごとの問題ですが、つまりは、北欧予選をやるのではなく、各国それぞれから代表を出してくれ、何度も予選をやらないでほしいということですね。
運営側の思惑と、選手側の意見のぶつかりあいで、難しいところになります。

また、チームウェアの着用についても、まさにプロチームからの意見といえるでしょう。
WCG側としては、スポンサーへのベネフィットとして、選手全員にロゴ入りシャツを着せること、メディアに出るときはそのシャツがうつること、がおそらくはいっているでしょうし、個別のチームからすると、場合によっては競合他社のロゴを身につけなければならなくなる可能性もあります。

ただ、参加規約の部分で、最初にユニフォームについての規定があるわけですから、そこには準じる必要があるでしょう。ここは弾力的に大会側と選手側で折衝を重ねていくべきところではあると思います。プロチームの選択肢としては、競合他社がスポンサードしている大会には出ない、という選択肢もあるでしょうし、難しいところです。

 マネジャーが試合エリアに入れるかどうか、ということについては、これは許可すべきですね。もちろん、対戦相手に極端に不利になるような行動は控えるべきですが。
しかし、マネジャーに対しても、渡航費や滞在費を出すか、というと、また別の問題になってきますが……。

今回はfnaticはボイコットするということになりましたが、有名チームが参加しないということによって大会の魅力が下がってしまうことも同時に起きてしまいました。これは、チーム、運営ともに不幸な結果です。ですが、チーム側がきっちりと自分の意見を述べると言うことは非常に大事なことですから、今後ともチーム・選手、運営がお互いに歩み寄って、前に進んでいけるような関係を構築していけるとよいですね。

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